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元タクシー運転手から泥沼にハマった男のブログ

30代元タクシー運転手が農家になる途中

ザ・ノンフィクション 

孤独と貧困

www.fujitv.co.jp

こんな番組があったのを全く知らなかった。調べると1995年からやってるらしい。20年やっててスルーしてたんだなぁ。いや、最近になってこういう番組が自分のアンテナに引っかかるようになったのかも知れない。こういう番組はつい見てしまう。なぜか惹かれてしまう。自分と重ね合わせているんだろうか。

先日もドキュメント番組が好きだという記事を書いたところだが、リアリティがある物語が好きなんだろうなと思う。嫌な言い方をすると、他人の人生をのぞき見しているようなものだから、それが面白いのかもしれない。

 

今日は、「カタモミ女子」という秋葉原の地下アイドルと、それを追っかける中年男性の話だった。どちらも陰で馬鹿にされる部類の人だろうと思う。特にタクシーの車内なんかで、あふれ出すように馬鹿にする人をよく見たものだ。店に行って肩をもんでくれるからカタモミということらしい。お話しながら肩をもんでくれて1時間いくら。それに加えてライブをして、物販で儲けるというビジネスらしい。ちょっとした風俗寄りの店だという印象だ。

TOP - カ・タ・モ・ミ・女子

 

特集された男性たちはみんな少し冴えない感じの男性だった。特に最年長のきよちゃんという人が、前の会社にいたときの同僚の人と雰囲気がそっくりだった。やさしくて、自己主張を表立ってしなさそうな人だった。その人も50を超えて独身だった。そのときは、何で結婚しなかったんだろう、できなかったんだろうと思ったものだが、今はそれも分かる気がする。自分もそうなりそうな気がしている。

その人とスナックのようなキャバクラのような店に行ったことがあるが、テレビで見るのと同じで特定の女の子に入れ込んでいた。まぁ下心もあったのかもしれないが、普段の話などを聞いていて、決してそれがメインじゃないような気がしていた。また、今日の特集されたきよちゃんを見ていても同じことを感じた。

アイドルにでなくても、誰かに何かをしたいのではないか

番組内で、アイドルグループは大量のメンバーが卒業することになり、きよちゃんの「推しメン」もその中に入っていた。そこで他の客仲間と共に卒業ライブに向けて応援の特訓をする場面になった。カラオケボックスに同じオタク仲間で集まり、自分たちで作った台本のようなものに掛け声を書いて、自前で用意した音楽を流して練習をする。50のオッサンが「ソイヤ!ソイヤ!」と声を張り上げている姿は、人生の幹線道路を走っている人たちからすれば滑稽に見えるかもしれないが、僕には愛に見えた。それは推しメンへの愛と同時に、それによって自分で自分を支えているという、自己愛のひとつの形のように見えた。

このアイドルのカタモミは風俗ではないから、いわゆるヌキもないだろう。こんなもんにウン万払うんならソープ行けよ、何が楽しいんだ?という声も世の男性からはありそうなもんだが、そう言える人は孤独な状態でないから、すぐに次の段階である性欲に結びつけられるんだろう。それは幸せなことだ。

ただ単に孤独を埋めるためだけなら、オタク仲間と飲んだりカラオケで掛け声の練習をするだけでいいはずだ。でもそれだとむなしいから、誰かのために何かをしたい。選んだことは無意識かもしれないが、「アイドル」はうってつけの存在だろう。

指名性は孤独産業に相性がピッタリ

キャバクラなど水商売でもそうだし、AKBなんて最たるものだが、指名することで応援している自分が好きになれたり自分を保てたりできるという面があるだろう。僕はアイドルとかを特別応援していないが、キャバクラで誰かのためにボトルを入れるとか、誰かのためにCDを買ったということが、その見返り(話せることや握手券)よりも実は重要視されている気がする。

そういえば、先日の『家ついて行ってイイですか?』で、一人暮らしのおばあちゃんが果物を買ってそれを子供か孫に贈るというシーンがあった。そこでおばあちゃんが言った「あげるんじゃないの、もらってもらってるの」という言葉に通ずるところがある。

つまりきよちゃん達は、自分に何かをさせてくれたという相手、アイドルに喜んでお金を払っているような気がするのだ。

こういう場合の女の子も、中には複雑な心境を持っている子もいるだろう。「肩をもむサービスをするのが正直嫌」だと答えていた子も卒業のときには泣いていたが、ただ悲しいからとか申し訳ないとか、そこに自分の意識も含めたモヤモヤしたものがあるはずだ。それは相手が、孤独のために自分にしてくれているというのを分かっているからだろう。「オッサン汚ねーよ触るな」という侮蔑の思いよりは、その複雑な思いのほうが強いのではないか。完全に割り切れる子以外は、普通は両方あるだろうから、ある意味辛い仕事だろうなと思う。

女も同じ、ジャニーズでも

昨日生中継の音楽番組を見ていたらジャニーズがメインの番組だったようで、観覧のお客さんはほとんどジャニオタだったろうと思う。そろって白いワンピースのようないわゆるモテ服っぽい服を着ていたようだったけど、ああいった服のことを参戦服というらしい。彼女らも「嵐が好き」「関ジャニが好き」というくくりよりも、コンサートなどでは特定の誰かの担当(=応援)している人が多い。「セックスしたい」「付き合いたい」というのとは違う、「応援」という側面。10代や20代前半はただ「チョーカッコいい!」のが追っかけの支えになっているかもしれないが、特に歳を取っていくとそうではなくなるのではないか。「親子でジャニコン」もよく見かけたが、誰かに何かをしたい、という思いが強いお母さんも相当数いるのではないか。キモいという扱いのことが多かったアイドルオタクだが、AKBにしろジャニーズにしろ、孤独産業の受け口になっている面はこれから多くなる気がする。

***

そういえば、こんなことがあった。壊される前の国立競技場で嵐のコンサート(通称アラフェス)が毎年行われていたが、そのときはその周囲はすごい人出で祭りのようだった。基本はたった6人の男たちがこれだけ集めるんだから、アイドルというのはすごいパワーだなと身を持って感じた。その前の外苑西通りをタクシーで流していると40代ぐらいの女性のお客さんが手を挙げていたので乗ってもらった。物販で買ったであろうグッズを持って乗り込んできた。しかし夕方4時とか5時。コンサートはこれからだよなぁと不思議に思って、周囲の熱気がそのまま車内に流れこんできたような雰囲気もあり、つい聞いてしまった。

俺「いやー。すごい人出ですね。ところでコンサートは行かれないんですか?」

 すると

客「チケット取れなくて・・・物販だけでもと思って来ました」

俺「あそうなんですか・・・。あれ大変そうですよね、昼間にできてたあの列、全部物販の列なんですよね?」

客「そうなんですよ、買うだけでも大変なんですよー」

実際に昼ごろから物販で長蛇の列だった。そのときは、その帰宅のために3,000円程度乗ってくれたので、決して貧乏な人ではないだろう。そのときの記憶が、今日のきよちゃんとリンクした。

***

番組の話に戻ると、最後、きよちゃんは、以前からやっているというゴルフの練習をしているシーンだった。パーンと打ち放ったボールが向こうに飛んでいくだけの映像。さっきの小さいライブハウスで推しメンを応援し、何らかの反応が返ってきていたときの映像とあまりに対極的で、すごく印象に残った。卒業した推しメンとは、ツイッターの更新をチェックするだけの関係になったという。

 

 

 

 

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ジャニヲタあるある

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  いやーしかし長すぎたなおい。