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元タクシー運転手から泥沼にハマった男のブログ

30代元タクシー運転手が農家になる途中

新規就農前の僕から見る、日本の農薬事情について

農業

taroyamada.jp

 

今農業大学校に行っていて、若い人の間では「有機」や「無農薬・減農薬」「オーガニック」は一つの関心事になっているように感じます。先生や講師の方もそれは察知しているようで、その中にはいろんな立場の人がいて、「有機・無農薬というのは生態バランスが取れた状態です、取れるまでは数年かかりますから無収入を覚悟してください」という先生もいて(個人的にはこれが現実的な話かなぁと思いました)、「日本の農薬事情は欧米に比べると遅れていると言わざるを得ません」とか「無農薬栽培については私の範疇ではありませんので、お伝えできることがありませんが(苦笑)」という先生もいました。

 

今の60代70代の人が現役を生きた時代と比べて、日本は今、グローバル化の波に乗らざるを得ない状況だというのは若者の間では共通認識だと思います。だからこそ、アメリカで「オーガニック」が広まっていたり、ヨーロッパの農業では有機栽培が当たり前になっていたりという情勢を察知して、そういう方向に意識が行くのは当然のことかと思います。

 

そういう欧米と比べてあまり日本で有機栽培が広まっていないのは、気候の違いが大きいというのは農業界では半分常識のようです。

現役農家の人の言葉を代弁するとこうです。

  • 農薬はそりゃ浴びたくねぇよ
  • 農薬だって肥料だって高いんだからなるべく買いたくねぇよ
  • 無農薬でできるんならやってみろよ

僕が1年ちょっと農業に触れてきて感じたのは、古い農業者の間と若い有機を目指す農業者との間に大きな隔たりがある、のではなく、

ただ単に現実を見ているのと理想を見ていることの差なのかなと思います。

農業は会社員の給料と同じ「食い扶持」

たぶん現役農家の人は、その「現実」を肌で感じているんだと思います。そして何より、現役農家の人は「農業が食い扶持」だというのが大きな違いかと思います。

国は、もし有機栽培を日本で広めたいというならば、税金を使って収益に関係ない事業をするべきだと僕は思います。

実際僕の近くで無農薬・無化学肥料栽培をしている人もいますが、その人はお金にはそんなに困っていません。だからこそできるんです。

僕はそうはいきません。カネがなさ過ぎて夜に警備のバイトしてますが、何かと物入りで昨日も臨時で追肥用に肥料を5,000円分買いました。今月もうカネねぇよ。かといって何も投入せずにやると結果は目に見えてます。だってすごい勢いでアブラムシって増えるんですよ。すごい勢いで真っ黒になるんですよ作物が。だから農薬をまきました。

これを無農薬でできるまでになるには、その余裕ができるまでの貯蓄(カネ)だと思います、実際のところは。

家族がいて子供がいて、せめて子供は大学まで行かせたい、というような食い扶持農家には、無農薬栽培は酷な要求です。ぜひとも、税金投入して有機栽培のノウハウを確立すべきだと個人的には思います。だって少子化対応したいんですもんね?

 

ぜひ一度、欧米方式の農業を日本の土地で試してもらって結果を見てみたい

この農薬事情、日本と欧米の違いについて顕著なのが「気候」だと言われています。日本の気候は海外に比べて「高温多湿」です。海外に行かれたかたなら分かるのかもしれませんが、まったく気候が違うのです。人間にとっては大きな違いではないかもしれませんが、高温多湿というのは植物だけでなくいろんな生物がイキイキとしだす気候なのです。だからこそ日本では様々な農薬が必要という・・・。

ぜひ一度、欧米方式の農業を、日本国内でやられているところがあれば視察してみたいです。大きなヒントになるかもしれません。

逆に言えば、成功すれば高温多湿の土地でやる農業は、グローバルな視点から言えば不要になってしまうかもしれません・・・いや、そこまでは言い過ぎかな。でもそれぐらいの危機感を持ってやるのは悪いことではないと思います。TPPも始まりましたし。もう10年前から言われている「グローバル化の波」はどんどん来ていると感じています。

 

あ、あとひとつ、無農薬でやっている農家の人で所得ウハウハな人いたら教えてください。ぜひ話を聞かせてほしいです。僕の周囲では「有機無農薬はもうからない」で共通認識です。

有機・無農薬でやっている人の野菜を食べるというのは、安い賃金で従業員が働かされている牛丼チェーンの牛丼を食べることと理屈は同じことなのでは?と感じたりもします。

まぁ、それも含めて経済なんでしょうが・・・。

 

それぐらい、「栽培者のモラル」や「栽培者の人格」が、有機野菜の成分の半分を占めているように思えてきている今日このごろです。それぐらい、他生物との競争が激しいのが自然界だということを感じています。