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元タクシー運転手から泥沼にハマった男のブログ

30代元タクシー運転手が農家になる途中

変人・貧乏人こそ新規で農業

孤独と貧困 農業

昨日の無貯蓄層の話題とも重なるが、農業は第一次産業であり、基本的に付加価値とかGDPは他の産業に比べると小さい。だから貧しく慎ましく暮らすのが農民である、という一般のイメージがある。特に農業や農村の実情を知らない人ほど。

 

農業をゼロから始めようと思うと基本的に「初期投資」がかかる。コンバインを買えば整備済み中古でも300万、ビニールハウスを建てようと思えば坪1万としても10aで333万。自力で農機を直せたりハウスを建てるノウハウがすでにある人というのは僕からするとかなり猛者だ。車イジリが高じた人とか、それこそ農家のセガレか。なんというか、バイタリティがあって他でもじゅうぶん稼げる人だと思う。もちろんそんな人は農業参入してもかなり有利。

片や、今世の中にあぶれてる若い人たちは、なーんにもノウハウも技術もなく、まぁパソコンは使えますぐらいの人(僕です)。そんな人がいま300万円の貯金があるとは、実感として到底思えない。もちろん持ってる人もいるだろうけど、その上で農業始めようと言う人は、僕以上に変人だと思う(事実、農業大学校の同級生は僕よりはお金を持ってそうな人も多くて、案の定みんな面白い人だった)。

もちろん、農業を新規で始めようとする人には、かなり手厚い補助金が出ているのは事実だ。年間150万円、最大7年間で1050万円が出る青年就農給付金。担保がなくても無利子で3700万円まで借りられる青年等就農資金。まぁどちらも税金(原資は国債?)で、国や自治体にこれからもずっと厄介になる前提のものではあるが、こんな優遇されてる業界は日本では他に少ないだろう(ただし今後見直し論もある)。

貧乏人としては、そのようにハードルは下がっているので「オレらにもチャンスがあるのでは⁉︎」と一度は思うのは当然であろう。しかし実際に始めようとすると先述の通り「初期投資の為には貯金が必要」。貯金ゼロで行くと、役所の人には当初は乞食扱いされる。実際、補助金150万円をもらえる時期だけもらって、稼げることもなく給付時期が終わったら離農、という人が結構いるらしいことも原因だろう。例えて言うならハローワークの失業手当、認定日に列をなすあのオーラ感だろうか。僕も並んでて虚しくなったものだが。そういう諦めと、役所としてのリスクマネジメントもあって、「資本は準備してから就農してください」と口うるさく言われた。

そんなとき、僕は言いたくなる。 

 

「今どきそんな資本ある奴が農業なんかやんねーわ」

 

と。

 

どうなんだろう、昨日の無貯蓄層のニュースを聞けば少しは僕らの現実を知ってくれるのだろうか。もしくは、「そんな貧困になるような落ちこぼれた人間には農業なんてできない」となるのか。

 

貧困層代表としては、そこをつなぎたい。

 

知れば知るほど農業にはカネがかかる。カネがかからない農業をしようと思えばできる。クワを使って露地栽培。マルチも手で張る。5反を手で張る。それで周囲のプロ農家と、最終的な売上・利益で渡り合えるようになるかは・・・分からない。

しかし僕のやろうとしている作物は、資本がかからないほうだと知れば知るほど思う。その代わりキツいというイメージ。 でもそれはイメージで、実際やってみてそこまでではないと僕は感じた。だから可能性を見出し、こっちに引っ越してきた。うまくやれれば年150万なんて不要なんじゃ?と思う。それぐらいの意気でいる。まぁ使えるもんは使うけどね。そこはしたたかに。

 

冒頭に、慎ましく暮らすのが農民イメージということを書いた。しかし都市部貧困層と農村農家を両方見た僕としては、慎ましく暮らしてるのはどう見ても年収200万円の都市部の若者だろうよ、と言わざるを得ない。「農家で所得300万ならサラリーマンの年収400万ぐれぇの価値があるからな」って、ベテラン農家の人が言ってるぐらいだから。

 

関東は雪が降って大変だったようだ。しかし東京にいるときとは自然との向き合い方がだいぶ変わった。以前は自然災害はただ降りかかってくるだけのものだったが、こちらでは太陽と雨が無いと作物も、ひいては僕も死んでしまう。そう実感しながら生活している。

 

そんな生活。農業。

 

まぁ世の中カネだけじゃないしね。実際に他業種から農業にくる人ってのは農業が好きで始めたいって人のほうが多いし。

でもそれとは違って、人生もう後がないって人も興味があったら連絡ください。僕はどっちかというとそういうスタンスです。もちろん自然は好きですよ。

若い人には、その前に何とか前例を創りたいと思ってます。今のやり方がうまくいけば、小資本で始められるレアな農業だと思うので、そういう新しい人を受け入れられる素地はあると思ってます。そして僕自身も、そういう思いは今の生活の支えに結構なってますから、ブログも引き続きアクセスしてくれれば幸いです。